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 オイッス! 黒田オーイエ倫弘です。
 長さんの訃報はショックだった。姉ちゃんが五歳上だったせいか、ドリフのコントはすごくたくさん覚えている。塾と少林寺で土曜日の夜がレディーブックドな僕は毎週みることができず、休みになるのを楽しみにしてた。小学校はドリフからひょうきん族に流れ、最後にはドリフに戻ったというめずらしい子供だった。あの頃教室で当然だった体当たりのギャグもずっこけも大笑いも取っ組み合いのケンカも。とうちゃんに叩かれたり、ひざ小僧のかさぶたがなおる前にまた擦りむき、プールで真っ黒になって、泥だんごをつくり、野球帽に虫とり網。夏祭りやクリスマス、盆正月に卒業式みたいな特に大きなイベントがない普段の家族の風景が、ドリフを思い浮かべた途端にわーっと拡がっていくんだ。とてつもなく悲しくなった。寂しい。
 今日はアルバムレコーディングの歌入れ1曲目。歌の方向性が見えてきて、ロビーで一服。テレビには告別式の様子がながれてた。最後の父親像と言っていた。食事をしながらBABIちゃんたちとドリフの思い出話にもりあがる。あの番組を観客の前で生放送してたなんて。ライブをやるようになった今だから感じられる驚きもある。
 さて、1曲目を歌い終わった気分は。来た!来ましたよ。かなり陰鬱な曲なんで、いやっほ〜〜!ってな感じにはならないけど。BABIちゃんが歌詞カードを手に顔をみるなりニヤリ「きた!ね」おお?天才にゃにょか?
 さて、天才といえば、先週思い付きで募集した「さて、くろりんはアルバムレコーディングでどんなだろう? 地獄を見る曲数/天才?と調子に乗れる曲数/最終的にできあがる曲数を想像して、kuroda@66mk.comまで投票してください。」をやってみたら、仰天なリアクション!ありがとう。「できあがる曲66曲」という虐めのような回答を含めながらも、平均すると天才5曲/地獄5曲/完成15曲という途中経過。このそれぞれの数が多いのか少ないのかを考え出すと異様なプレッシャーになることに気付き、がんばれオレ!と気合いを入れる。ま!このプレッシャーがなきゃ己に傷も擦り傷どまりでscar overってことにはならないんだから、しょうがない。(Scar Overは僕の曲なんですが、跡を残して傷が直るっていう意味なんだよ。)
 久々にテレビで見るドリフはみんな傷跡だらけで、人生の勲章のように見えた。長さんなんかまさにそうだ。何にしても、大きな声で叫んだり、笑ったり、泣いたりするのは、なんていいことなんだ!と思い返すことのできた1週間だった。長さん、ありがとう。

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